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zoom RSS 奈良県大和郡山市 part1 筒井城跡 『元の木阿弥』

<<   作成日時 : 2012/02/13 18:22   >>

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下克上日常茶飯事であった戦国乱世の時代に生まれて今日まで残っている言葉というのは、『敵に塩を送る』『天王山』など意外に多いです。今回は奈良大和国興福寺衆徒筒井氏から生まれた言葉「元の木阿弥」を紹介します。

筒井城主であった『洞ヶ峠』で有名な筒井順慶の父『筒井順昭』は、天文4(1535)年、12歳で家督を継ぐことになりました。

奈良の興福寺勢力が強い大和国では『守護』が置かれず、衆徒と呼ばれる僧兵が軍事面を受け持つ様になっていましたが、その中でも有力な僧兵であった順昭は周辺の諸将を攻め滅ぼし、大和国を支配するまでになっていました。

【補足】
鎌倉時代以降、諸国には今で言う県知事に相当する『守護』が任命されていました。

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そんな最中に順昭は惜しくも天文19(1550)年6月20日に27歳の若さで病死します。

順昭は死ぬ前に跡継ぎの嫡子が未だ1歳(後の筒井順慶)と幼児であったことから、自分の急死は近隣の平安に悪影響を及ぼすと考えていました。
そして死期を悟った際に、順昭は枕元に近親者や側近を呼び、遺言を残していたのです。

それは「3年の間我が喪を伏せ」というものでした。

【補足】
この3年というのは「3回忌まで」という意味であり、時間的には正味2年間を指します。

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更に

「角振町の鷹隼(はやぶさ)の祠(ほこら)の側に、自分と容貌、背格好それに声が酷似した木阿弥という盲人が住んでいる」

と、事前に密偵に命じ探させていた影武者の存在を言い添えました。

【補足】
現在、奈良市の興福寺に程近い猿沢の池から徒歩数分の場所にある『隼神社』が、この『鷹隼の祠』に当たります。

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家臣らは順昭の死後、遺言通り順昭と瓜二つの盲目の僧『木阿弥』を影武者として、筒井城主に迎えます。
そして他国からの使者があればほの暗い部屋に寝かせて、病中の体を装わしたのです。

『木阿弥』他大方殿の努力が功を奏し、他国に悟られることなく2年の歳月は過ぎました。

ここで、家臣らは遺言通り順昭の死を公表します。
そして影武者だった僧『木阿弥』は元の寺へと帰されたのでした。

【補足】
『木阿弥』は元々琴の師匠をしていましたが、角振町の住まいへ戻った際は、琴の師匠に復帰したと云われています。

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この事から『元の木阿弥』という言葉が生まれたのでした。

『元の木阿弥』という言葉は今日では、「一旦は良くなったものが再び元の状態に戻る事」や「折角の努力が無駄になる事」として使われています。

【補足】
『元の木阿弥』の語源には今回紹介した『天正記』などに記されている説の他に以下の様に諸説あります。

@木食(もくじき)上人と呼ばれた僧侶が修業を怠り、元の妻と語らう様になった。
A木工兵衛(もくべえ)が献金して○阿弥の名を得たが、周囲は木工阿弥と呼び続けた。
B漆器椀の漆が剥げて生地がみえることを「元の木椀」と言いこれが転じて『元の木阿弥』になった。

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筒井城跡

住所:〒639-1123 奈良県大和郡山市筒井町
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【参考文献】
『なるほどおもしろ日本史』早川純夫(株式会社日本文芸社)
『戦国「闇」の歴史 〜影武者・不死伝説』川口素生(株式会社宝島社)

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コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
なるほど〜。木阿弥さんは、お琴の師匠でしたか。代役は大変だったでしょうね。

それにしても、この写真、ちょ、ちょっと怖いですね・・・ 背景が真っ暗で、な、何かが写ってそうな、、( ̄_ ̄;)
ターコ
2012/02/18 23:19
ターコさん
こんにちは。

いつもありがとうございます。

ごめんなさい。
行ったのが夜だったもので、こうなってしまいました。しかもこの筒井城の戦いは第五次まであり筒井氏は城を取られて後に奪回しています。もしかしたら成仏できない霊が漂っているかもしれませんね。
ゆうじ
URL
2012/02/19 02:24
こんばんは☆
いつもmyuのblogに遊びにきていただき
ありがとうございますm(__)m
メッセージがコメントにて…
myuのblogにゆうじさんのリンクを貼りました。遅くなってごめんなさい。
myu
URL
2012/02/23 22:57
「元の木阿弥」の語源がわかりましたぁ。
すごいなぁ。ゆうじさんの記事には「なるほど」がいっぱい詰まっていますね
GAKU
2012/02/25 23:29
myuさん
こんにちは。

こちらこそ遊びに来て頂いて感謝です。

またリンクありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくです。
ゆうじ
URL
2012/03/02 12:26
GAKUさん
こんにちは。

コメントいつもありがとうございます。
由来・語源の話は好きなので、これからも時折紹介させて頂きますね。

基本的に私のBlogは歴史絡みでマニアックですが、今回みたいに語源や他のエピソードなどを盛り込むと多少取っ付き易くなると思いますので、工夫して書いていきますね。
ゆうじ
URL
2012/03/02 12:31
ゆうじさん、こんにちは。

普段よく聞く言葉にこんな由来があったとは知りませんでした。いつも勉強になります。
「木阿弥」を「黙阿弥」と表記するテキストもありますね。
しばやん
URL
2012/03/04 17:28
しばやんさん
こんにちは。

読んで頂きましてありがとうございます。

私も幾つかの本を読んでいて去年初めて知りました。由来系の話は好きなのでこれからも時折紹介して行きたいと思ってます。

またこの話を踏まえてまた奈良を旅してみたくなりました。
ゆうじ
URL
2012/03/06 18:38
すっかりご無沙汰していました。
面白そうなお話しですね。
後ほどゆっくり読ませて戴きます。
S子
2012/04/15 21:45
今晩は〜〜♪

元の木阿弥のお話、面白いですね。
言葉は知っておりましたが…

木喰上人の話は、全くのでたらめであると思います。私の故里の生れですが、生涯娶らなかったようですね。一般に言われる、木の実を食べて修行する僧と言うことであればそういう説もうなずけますね。何か寓話が存在するかも知れませんが、天正記説を信じたいと思います。
戦国時代、色々の駆け引きがあったようですね。信玄も、その死を隠していたようです。
S子
2012/04/16 21:10
S子さん
いつもコメントありがとうございます。

説明不足がありましたね。
申し訳ありません。

他説で紹介している木食上人とは山梨県南巨摩郡身延町出身の『木喰上人』のことではなく、言われるように木食戒を受けた僧を指しております。

ご指摘ありがとうございました。
ゆうじ
URL
2012/04/16 22:14

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