京都府八幡市 part1 石清水八幡宮 『くじ引きで決まったトップ』

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先日の9/18に日本武道館で行われた『AKB48 29thシングル選抜じゃんけん大会』は国民的アイドルAKB48の絶対的エースだった前田敦子さん卒業後初めての選抜大会でしたね。島崎遥香さんあらためて優勝おめでとうございます。さてグループの顔ともいうべき選抜メンバーを『じゃんけん』という運試しで決定することには賛否両論あるかと思いますが、誰がトップとなってもあまり変わらない今の政党ならいっそのことくじ引きで選出した方が新しい風が吹き、案外良い結果となるのかも知れません。実際くじ引きで国のトップが決定した事実が日本にはありますから。

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時は室町時代応永30(1423)年。

室町幕府4代将軍『足利義持』は、将軍職を実子の『足利義量(あしかがよしかず)』へ譲った後隠居しました。

ところがその『足利義量』は僅か2年後の応永32(1425)年に跡継ぎを残さないまま19歳の若さで死去してしまいます。

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将軍不在となり、先の将軍であった『足利義持』が政務を代行していましたが、彼は後継者指名しないまま死期を迎えます。

『足利義持』は生前後継者指名を拒否していました。
その理由としては当時の将軍の権力が未だ絶対的でなかったことが挙げられます。

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室町幕府は有力守護らの連合政権でした。
その有力守護が納得しないと将軍がいくら指名しても強力な権限がないため、意味がなかったのです。

↓足利将軍について詳しく知りたい方は参考下さい。
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『足利義量』は実子であり、比較的すんなりと引き継ぐことができましたが、他に実子はいませんでした。

『足利義持』には兄弟が4人いましたが、何れも出家しており、その内の誰かを指名すれば利害関係のある有力守護から糾弾されかねない状況だったため、特定の有力守護から

「後継ぎを決めて欲しい」

と依頼されても

管領以下が話し合って決めよ」

と頑なに指名を拒否していました。

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そして幕府内では次期将軍選出の評議が行われます。

このとき、『足利義持』の政治顧問で醍醐寺三宝院の門跡であった『満済(まんさい)』は有力守護から先の将軍の優柔不断な態度に相談を受けていました。

『満済』は考えた末なんと『くじ引き』での選出を提案します。

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【補足】
『満済』がくじ引きを提案した理由としては室町時代は神を信じる風潮があったことが挙げられます。

先の将軍が早世したこともあって結果を神に任せるべきとのこと、そしてくじ引きは私利私欲を排除し公正であると考えられていたと云われています。

それ以前にも政治の重要な決定事項がくじ引きで決定されることは、何度かありました。
このことは室町幕府が連合政権であったことを表わしています。

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争いを回避したい『足利義持』はこの申し出に対して

「くじ引きは自分の死後に行うように」

という条件付きで承諾しました。

この条件に管領『畠山満家』ら有力守護が同意していたため、長らく将軍不在の状態が維持できていたのでした。

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そして生長元(1428)年『足利義持』の死後に約束通り将軍選出のくじ引きが行われました。
場所は当時神聖な場所であり深い信仰を集めていた京は洛南の『石清水八幡宮』。

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くじ引きには『足利義持』の兄弟であった4人(『梶井義承』『大覚寺義昭』『虎山永隆』『青蓮院義円』)が参加しました。

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この重要な地位を獲得した強運の持ち主は『青蓮院義円(しょうれんいんぎえん)』。
前述した通り既に出家しており、天台座主(天台宗の首長)の地位に上り詰めていました。

『青蓮院義円』は元々後継者争いを避ける様出家していたため、決定当初は将軍になることを固辞します。

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しかし、有力守護らが

「将軍の行いには反抗しない」

という誓約を行ったことがきっかけで、正長2(1429)年に還俗します。
そして義教の名乗り、征夷大将軍に就任しました。

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室町幕府6代将軍『足利義教(あしかがよしのり)』の誕生です。

【補足】
この結果には、くじ引き提案者の『満済』が、自らの意見に良く従うイエスマン的存在であった『足利義教』を将軍に擁立することで政治を牛耳様とした故意の偽装工作だったとも考えられています。

『足利義教』はこの一件で、一般に『くじ将軍』とも呼ばれています。

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結果を神に委ね有力守護らが将軍就任前に行った誓約が災いしたのか、この選択は後に悲劇を生むことになります。

が、その話はまた別の機会に。。。

↓足利義教が生んだ悲劇について、先行して詳しく知りたい方は参考にして下さい。
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今回の話の舞台となっている『石清水八幡宮』は、現在も男山山頂に鎮座し『日本三社』そして『日本三大八幡宮』として知られている由緒正しい神社です。

また近年では全国有数のパワースポットとしても人気を集めています。

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貴方もこの神聖な場所でおみくじを引き、さくら咲くか運試しをされてみては如何でしょうか。

さて吉とでるか、凶とでるか

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石清水八幡宮(男山八幡宮)

住所:京都府八幡市八幡高坊30
電話:075-981-3001
見学:自由(社殿は通常非公開)
交通:京阪電車『八幡市駅』下車
   男山ケーブル:片道 大人200円,小児100円
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【補足】
白熱電球を発明したことで有名な発明家の『トーマス・エジソン』は、その白熱電球の改良を行う際に丈夫なフィラメントの材料を探していました。
そして、この『石清水八幡宮』の境内に生えている竹が繊維が太くそして丈夫であり最も適しているとして、その後使用していたことは有名です。

境内にはこのことを記念した碑があり、現在もトーマス・エジソン生誕祭が行われ風物詩となっています。

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【参考文献】
『世界史と日本の怪人物FILE』歴史雑学研究所(株式会社 学研パブリッシング)
『新説 日本史99の謎』「歴史の真相」研究会(株式会社宝島社)
『歴史の意外な「ウラ事情」』日本博学倶楽部(PHP研究所)

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この記事へのコメント

2012年09月24日 16:23
ゆうじさん、こんにちは!
いつの時代にも、優れた為政者と
そうでない者が政治を司っていたことは
致し方ないことではありますが
それにしても、後々まで「くじ将軍」
と言われてしまうことは、さぞかし
草葉の陰で悔しがっている
ことでしょうね^^;

今の日本もかなり危ういですよね(笑)
その時代のトップは後世まで名が残る
のですから、気を引き締めて。。。
というより、その実力が問われる
のですから、為政者は常に
そのことを肝に銘じてほしいですよね^^q

それにしても、これだけの写真と資料を
準備するなんて、いつも
感心しています。

歴史の足跡を辿るって
ある意味異次元への旅のようで
不思議な感じがしませんか?^^q
2012年09月25日 15:34
みつばさん
いつもコメントありがとうございます。

実は義教はくじ引きよりも魔将軍や非道などの分野で有名な人物です。
またの機会にそれは紹介しますので、その時は遊びに来て下さいね。

ここ数年は地元の人でも分からない場所やエピソードを調べていることが多く、まさにアナザーワールドのような感覚です。

また行けば行くほど更に行く場所が増えている状態で、嬉しい悲鳴と化しています。
2013年03月04日 08:17
大阪の北摂地域に在住していますが、近くにこんな素晴らしい名所があるなんて…、ゆうじさんの記事を見て桜の季節が近い今日この頃、是非とも言ってみたくなりました。
 男山の存在は子供のころから知っていましたが、淀川の向こうから眺めるだけで一度も行ったことがなかっただけに今春は訪れてみます。
2013年03月12日 15:46
GAKUさん
こんにちは。

こちらは桜の名所でもありますので、未だ行かれたことがないということでしたら今年は是非行ってみて下さいね。

私は今春に京都へ行くかどうか未だ未定ですが、久しぶりに男山を登ってみるのも楽しそうです。

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